BLOG - July, 2009

DockStrap(ドックストラップ)強度試験

Yohei

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先日リリースして以来、大変ご好評をいただいているSimplism DockStrapですが、ストラップにシリコン素材を使用しているためか、「どれくらいの強度があるのか」というご質問をたくさんいただいております。

製品企画の時点で何度も強度の試験は繰り返しておりますが、改めて強度の試験を行いました。

※DockStrap自体の耐荷重は約2kgとしており、今回の試験ではiPodにもDockStrapにも損害は発生しておりませんが、Apple社はiPod/iPhoneのDockコネクタの強度の保証はしておりません。お客様が耐荷重試験の真似をしてiPod及び人体に障害が起こっても保証が受けられない可能性があります。決して真似をしないで下さい。

今回の試験に使用したモノ
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・iPod nano

・DockStrap

・洋服用ハンガー
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・2リットルの水を入れたペットボトル


吊り下げ試験

150cmほどの高さから、DockStrapを接続したiPod nanoを吊るし、さらに2kgのペットボトルを縛り付けます。
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結果、150cm程度の高さではシリコンストラップが伸びきってしまい、ペットボトルが床に設置してしまいました。
シリコンのこの高い伸縮性が、不意に引っ張られたとしても首に深刻なダメージを与えることを防ぎます。
また、走ったりしたときに激しく上下するiPod/iPhoneの加重を和らげることで首が疲れにくくなる効果もあります。


吊り下げ試験(2回目)

シリコンストラップを短く縛り、再度吊り下げてみます。
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シリコンストラップ、Dockアダプタ部分に異常は見つかりません。

このまま24時間放置してみます。
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やはり特に変化はありませんでした。
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Dockアダプターを取り外してiPodのコネクター、シリコンストラップを検査しますが異常は見つかりませんでした。


今回の試験では2kgの荷重をかけても異常は発生しませんでした。
iPhone 3GSで135g、現行品ではいちばん重いiPod classic 120GBでも140gの軽さです。

シリコンという素材は、驚くほどの強度を持っており、粘性が高く、ちぎれるまでは相当な加重が必要です。
是非、安心してお使い下さい。

※今回の試験ではiPodにもDockStrapにも損害は発生しておりませんが、絶対にちぎれないことを保証するものではありません。定期的にシリコンストラップやDockアダプタ部分に傷や劣化がないか、Dockコネクタに完全に刺さっているかなどをよく確認した上でご使用下さい。

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それを思いつくということ

Yohei

私たちSimplismのスタッフたちは常に新しい製品を企画しています。

新しい製品のアイデアは、普段の生活のなかでまったく気づかないうちに我慢して使っているモノや身の回りのつまらないモノの中に潜んでいます。誰もが気づくチャンスがありながらそこに潜む問題に気づき、そこに需要があると信じて商品化できるのは、常に人と違う視点を持っていることが必要なのだと思います。


すばらしいデザインの製品を多数開発しているアッシュコンセプトの新作、「Green Pin」を初めて展示会で見たときに大きな衝撃を受けました。
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この「Green Pin」、本来の用途は「紙を留める」ことなのですがまさに新芽のような明るくビビッドなカラーと、芽生えたばかりの愛らしさを感じさせる小さなサイズ感が、適当に集めて刺すだけで、その場所に瑞々しい空気感を漂せます。

また、この双葉の形状が指にしっかりと掛かりやすく抜き差しが容易であることも特徴の1つでしょう。

掲示したい紙がきちんと貼り出されていれば、画鋲自体は目立たなくても良いという常識を覆し、むしろ掲示する紙が無くても画鋲だけで楽しめてしまえそうなデザイン。
デザイナーは昔からの画鋲を使うことで知らず知らずのうちに無機質になってしまうことに気づいたのでしょう。このGreen Pinを使うだけで掲示板を生き生きとした有機的な空間に変えてしまいます。

画鋲という、本当に枯れきったモノでも、本来の用途をもひっくり返してしまうほど魅力ある製品にリデザインすることができるのだな、と本当に感心しました。


当社で輸入して販売しているBluelounge Designのデザイナーも同じような視点を持っており、発売されている製品の形を見るだけだと気づかないのですが、製品の成り立ちから見つめてみると、人が無意識のうちに困っていることにスポットを当て、極限までシンプルにそぎ落とした機構で解決するという一貫したブランドポリシーが貫かれています。
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単純に「デザイン」といっても、形がカッコいい、色がよいことだけでなく、人の生活の中にある潜在的な需要をどう掘り起こしているのかが、「良いデザイン」の定義の1つなのではないかと思っています。


iPod/iPhoneアクセサリーが主体の当Simplismブランドでも、まだまだ力不足ではありますが、普段の日常を大切に過ごすことで、表には出てこない悩み事をスマートに解決できる製品を「デザイン」したいと思っています。
また、当社の製品を店頭で見かけられたときに、どのようなプロセスがあって作られたのか、ほんの少しだけでも想像していただければ幸いです。

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Simplism「Leather Collection」のつくりかた 後編

Yohei

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前回の続きです

デザインコンセプト、価格が決まり、次に製品ごとのディティールを詰めていく作業を行ないました。

なかでも大きくこだわったのが、

(4)マジックテープを使用しない

ことです。

マジックテープを使用するだけでどうしてもチープに感じられてしまうとの意見がありました。事実、高価な革製品でマジックテープが使われていることはあまりありません。単価を安く抑えても高級感を感じさせるプロダクトにするにはどうしても外せない課題でした。

フタを止めずに抑える方法としてはホックのようなボタン方式があるのですが、どうしても出っ張ってしまうことと、スペースを大きく取ってしまうことが問題でした。

マグネットを使う以外にないと判断し、サンプル制作を行ないました。しかし実際にマグネットを使ってみると、マジックテープのような強力な保持力が無く、革が歪んで簡単にフタが開いてしまいました。

そこで取り入れた方法が、革を張り合わせるだけでなく、型を維持するプレートを挟み込んで形を保持する方法です。ただし、この方法はプレートのサイズをうまく調整しないとマグネットがうまく付かなかったり、iPodが入れにくくなります。

また、天然皮革の伸縮を計算に入れて、プレートの位置、革の折り目、マグネットの位置の調整を何度も繰り返し、最終的に納得のいく配置が決まりました。
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Flip Style for iPhoneには、フリップの両端に小さなマグネットを埋め込むことで、開け閉めする感触が心地良い、絶妙のバランスが取れました。


(5)1種類だけではなく、シリーズとしてプロダクトする。

シリーズとしてプロダクトすることで、既存の製品にあった雑多な印象を与えないように、まとめて店頭に並んでもおかしくない、統一感のある製品群を目指しました。
かなり数の候補を集め、様々なユーザのライフスタイルを想定し、その中からより便利に使ってもらえると思われるタイプを厳選しました。

また、カラーも各シリーズで共通になるように選定しました。
女性や男性にも好まれるイタリアンレッドをイメージしたディープレッド、カジュアルなイメージのホワイト、使い込むほどに慣れ親しんだ文房具のような味がでるキャメルまではすんなりと決まりましたが、最後までスタッフの意見が分かれて決まらなかったのが、ハードで渋い印象のブラックにするか、少し柔らかく、すこしだけカジュアルな印象のチョコレートブラックにするか、でした。
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左がチョコレートブラック、右がブラックです。

みなさんはどちらが好みでしょうか?

スタッフ間で大揉めに揉めた結果、女性スタッフの声が大きかったチョコレートブラックに決定しました。

結果的に、革の持つハードな印象を薄めることで、家電臭さが抜けた、アパレルのような雰囲気を持てたのではないかと思います。


パッケージも重要な要素の1つです。

レザー製品を作りにあたり、「フィーリング」を重視したのですが、レザー自体のフィーリングはもちろんのこと、フタの開閉の心地よいフィーリング、そして店頭でパッケージを触ったときのフィーリングにもこだわりました。
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触って何となく心地がよく、製品自体のフィーリングの良さがイメージできるように、パッケージ全体にエンボスを施し、ブランド雑貨のようなパッケージを目指しました。


(6)Macworld Conference & Expo 2009にサンプルを出品する

iPod / iPhoneケースとして日本ではシリコンケースやプラスティックケースが主流ですが、北米などの海外では、レザー製品が圧倒的に好まれています。

今回のレザー製品は、Simplismブランドを海外にも販売するための最重要プロダクトです。

Macworld Conference & Expo 2009に出展し、レザー製品を展示し、ユーザーの反応を見る必要がありました。

工場のスタッフが何日も徹夜するほど急ぎに急いでサンプルを作り上げ、San Franciscoの会場に持ち込みました。
lt7.jpgのサムネール画像
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実際に開幕してみると、本当に驚くほどの人だかりができ、サンプルしかないにも関わらず、
「どこで買えるのか」「いつから買えるのか」と何度も何度も聞かれました。

その中で何度断わってもプレゼントでどうしても買いたいと食い下がる人がいて、あまりの熱心さに根負けしてしまい、イベント終了後に販売しました。
そのときの嬉しそうな顔が今でも忘れられません。

米Apple社のスタッフの方々も訪れ、何度も製品を手にとって、色はこれが良い、フタの開く角度など、熱心なアドバイスをもらいました。


Macworld Conference & Expo 2009で予想以上の反響が得られたことから、新製品を発売するには遅すぎるタイミングではありましたが、いただいたフィードバックを元に開発を進めました。

既存のレザーケースとは違う、革一枚から良いモノと感じていただけるように開発したSimplism Leather Collectionは、当社のオンラインストア、全国の量販店で展開しております。

もし店頭で見かけたら一度手にとって当社の製品に込めたこだわりをお確かめ下さい。

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